The Book'n Den

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文学・小説

衝撃のデビュー作 伊坂幸太郎 著『オーデュボンの祈り』

今回ご紹介する1冊は、今年作家生活20周年を迎えた伊坂幸太郎さんのデビュー作、『オーデュボンの祈り』です。 デビュー作にして、圧倒的な完成度。大人の童話、とも言えるこの1冊。 私が大好きな本の一つでもあるこの1冊。ご紹介していきたいと思います。 …

生き延びようとするのは当然の権利だ。 中山七里 著『切り裂きジャックの告白』

こんにちは、とってもお久しぶりになってしまいました(今見たら前回の更新、6月だったんですね・・・。)皆さんいかがお過ごしでしょうかコロナの自粛生活、お疲れ様でした。 今回は私がこの夏に出会い、めちゃめちゃハマっている社会派医療ミステリーシリー…

「あなた」と「わたし」から生まれる大切な言葉 瀬尾まいこ 著『強運の持ち主』

今回ご紹介する1冊は瀬尾まいこさんの「強運の持ち主」です。 強運の持ち主 (文春文庫)作者:瀬尾 まいこ文藝春秋Amazon そして、バトンは渡されたが2019年の本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさん。今回ご紹介する「強運の持ち主」は10年前の2009年に発行された…

私にぴったりな仕事とは?宮木あや子『校閲ガール トルネード』

今回ご紹介する1冊は宮木あや子さんの校閲ガール・トルネードです。 校閲ガール トルネード (角川文庫)作者:宮木 あや子KADOKAWAAmazon 宮木あや子さんの校閲ガールは過去にも書評を書いています。 今回お送りする校閲ガール・トルネードは前作の続きとなる1…

友人は書の中に 寺山修司 著『書を捨てよ、町へ出よう』

今回ご紹介する1冊は寺山修司さんの「書を捨てよ、町へ出よう」です。 書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)作者:寺山 修司KADOKAWAAmazon この本は以前ご紹介しました梟書文庫の中の1冊です。 hase-book.hateblo.jp この本は何の本かな…とブックカバーを開け…

あなたが戻りたい日はいつですか? 川口俊和 著『コーヒーが冷めないうちに』

あなたは「あの日に戻りたい!過去に戻りたい!」と切に願ったことは有りますか? 今回ご紹介する1冊は過去に戻ることが出来るというヒミツを持つ喫茶店で起きた感動のストーリーが描かれた、川口俊和さんの「コーヒーが冷めないうちに」です。 2017年本屋大…

大人になった私たち 鈴木るりか 著『14歳、明日の時間割』

2019年最後にすごい本に出会いました・・・。2019年最後の書評はこの本に決定! 今回ご紹介する1冊は現役の学生が書かれた14歳明日の時間割です。 著者は現役の学生! 中学生の頃に書いたデビュー作「さよなら、田中さん」が大ヒット! 今回はそんな今大注目…

恋は罪悪ですよ。 夏目漱石 著『こころ』

こんにちわ、今回書評を書く1冊は夏目漱石の「こころ」です。 日本を代表する文豪とも言える夏目漱石。その中でも普及の名作と言われ続ける「こころ」。 今回初めて読んでみました。 こころ作者:夏目 漱石Amazon あらすじ こころは大きく分けて3つの章に分…

思い出の宝箱をそっと 中勘助 著『銀の匙』

こんにちわ!最近往年の名作を読むのにハマっています。 私の家の近くには蔦屋書店があるのですが、そこで11月に面白い企画をやっていました。 その企画というのが 本の日(11月1日)に向けた全国プロジェクト蔦屋書店の「コンシェルジュ文庫」、始動! ~蔦…

小松成美 著『M 愛すべき人がいて』

巷で話題沸騰のこの1冊。私もその存在は知っていたもののなかなか手に取る勇気そして読み始める勇気が持てませんでした。 M 愛すべき人がいて (幻冬舎文庫)作者:小松成美幻冬舎Amazon なぜなら私は浜崎あゆみさんの大大大ファンなのです・・・・!!!! TO…

私の正義はどこにある?宮木あや子 著『校閲ガール』

こんにちわ先日図書館の中をウロウロしていたらとっても可愛い表紙が目に入り、そのまま自宅へ持ち帰りそのまま一気読みをした1冊、校閲ガールについてご紹介をさせていただきます。 校閲ガール (角川文庫)作者:宮木 あや子KADOKAWAAmazon 校閲とは・・・? …

8月読書の振り返り

こんにちわ、さっちーです! 今月も読んだ本をざっくり振り返る、というのをやっていこうと思います☺️ 読書履歴をざっくり振り返ることで「そうそうこんな本読んだな」とか「これは大事だと思っていたな」と知識と経験の定着になるかな・・・と考えておりま…

あの女の正体は!? 今村夏子 著『むらさきのスカートの女』

みなさん令和初の夏、どのように過ごされていますか? 私は相変わらず本を読んでいました。暑い日は涼しい室内で読書をするに限りますね^^ 8月の最終週には8月に読んだ本をまとめようと思います! 今月は何冊、本を読んだかな・・・♪ さて、今回わたほんで…

隠されたメッセージを集めて 伊坂幸太郎 著『重力ピエロ』

こんにちわ、さっちーです 過去の本屋大賞を読んでみようシリーズ、今回ご紹介するのは2004年の5位受賞作品、伊坂幸太郎さんの『重力ピエロ』です。 重力ピエロ(新潮文庫)作者:伊坂幸太郎新潮社Amazon 私は伊坂幸太郎さんと同じく宮城県に住んでおります。…

下りるために登るのさ 横山秀夫 著『クライマーズ・ハイ』

過去の本屋大賞を読んでみようシリーズ、今回は2004年の本屋大賞で2位となった作品、横山秀夫さんが書かれた「クライマーズ・ハイ」についてご紹介させて頂きます。 クライマーズ・ハイ (文春文庫)作者:横山 秀夫文藝春秋Amazon 実在した事件がベースとなっ…

淡い思い出の数々 よしもとばなな 著『デッドエンドの思い出』

こんにちわ、さっちーです 先週から突如始まった過去の本屋大賞受賞作品を読んでみようシリーズ第2弾。 今回ご紹介するのは2004年の本屋大賞7位受賞作品、よしもとばななさんの『デットエンドの思い出』です。 デッドエンドの思い出 (文春文庫)作者:よしもと…

澄みきった永遠を感じられる静けさ 小川洋子 著『博士の愛した数式』

こんにちわ、さっちーです。 私は昔から読書がとても好きでたくさんの本を読んできたのですが、思い返してみれば自己啓発書やビジネス書が多く、「一番心に残った本」や「心を揺さぶられた本」は何かと聞かれるとなかなか即答出来ない自分がいることに気付き…

死神の涙のワケ 二宮敦人 著『最後の医者は桜を見上げて君を想う』

こんにちわ、さっちーです 時間が空いての更新となってしまいました。 最近、東京へ出張に行ったのですが、その時に読んでどハマりした1冊を今日はご紹介させて頂きます。 最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫)作者:二宮敦人TOブックスAmazon Kindle作…

美しい恋愛小説 平野啓一郎 著『マチネの終わりに』

こんにちは。長かった冬もようやく終わりが見えてきて春の日差しを感じられるようになってきた今日この頃ですね。 今日はそんなポカポカとした春の日差しを感じながらゆっくり読みたい大人の恋愛小説、平野啓一郎さんの『マチネの終わりに』をご紹介させて頂…

2019年本屋大賞候補作。伊坂幸太郎 著『フーガはユーガ』

こんにちわ、さっちーです こんにちわ。巷ではインフルエンザが猛威を振るっていますね。 私は今のところ無事なのですが、皆さん大丈夫でしょうか…? どうか皆様体調管理にはくれぐれもご注意くださいね! 今日ご紹介する1冊は伊坂幸太郎さんの新刊『フーガ…

あの映画の原作!東野圭吾 著『マスカレードホテル』

こんにちわ、さっちーです こんにちわ、さっちーです。 先日生まれて初めて親不知の抜歯をしました。ちょっと難しい親不知らしく、大学病院で抜いてもらいました…。 怖かった…><。。。 今は抜歯後4日が経ち、だいぶ痛みも取れて来ました。 痛くて何も出来…

はあちゅうフリークがオススメする仮想人生の楽しみ方。はあちゅう 著『仮想人生』

こんにちわ、さっちーです 今年も残すところあとわずか、皆さん今年はどんな一年でしたでしょうか? 私は仕事を辞め、ひたすらに自分探しをしていました。 そして時間的余裕があるからと好きだった読書に力を入れ、書評を書き始めました。 こうして書評を書…

至極の石持ミステリー!石持浅海 著『パレードの明暗』

さてさて、今週ご紹介する1冊は先週に引き続き、石持浅海さんが書かれた本です。 先週ご紹介した「Rのつく月には気をつけよう」で石持ワールドにどっぷりハマってしまったさっちー。今回も引き続き、石持さんの作品をご紹介させて頂きます。 パレードの明暗…

ミステリー&グルメの最強タッグ!石持浅海 著『Rのつく月には気をつけよう』

ちょっと遅い夏休みとして香港とバリに旅行に行って来ました!英語もカタコトしか話せない私が一人で海外に行くなんて、自分が一番驚いています。(バリで現地集合の旅でした) 今回ご紹介させて頂くのはこちらの1冊、石持浅海著「Rのつく月には気をつけよう…

これぞ!東野圭吾ミステリー 東野圭吾 著『十字屋敷のピエロ』

「東野圭吾が好き!」という東野圭吾ファンが多くいらっしゃることと思いますが、私もその一人、東野圭吾さんの作品が大好きなのです。 東野圭吾さんの名前を見つけたらとりあえず手元に・・・が鉄則です。 今回ご紹介する東野圭吾さんの作品はこちら! 1992…

振り返った時にはどんな恋でも愛おしい 加藤千恵 著 『こぼれおちて季節は』

きっと皆誰しもこれまでの人生の中で、 「死ぬ前に人が後悔することリスト」という存在を耳にしたことがあるかと思います。 それでは、そのリストの中の上位に記憶に残る素敵な恋愛をしておけばよかった と、いうことがランクインされていることはご存知でし…

ラストの一コマを飾るのは誰だ 草薙 渉 著『ひるがえる一旗』

こんにちわ、さっちーです! 皆さま8月もいよいよ終盤になってきましたね。 みなさん『平成最後の夏』いかがお過ごしになられたでしょうか? 自分の好きな読書、そして文字を書くこと、 まさしく「好きなこと×好きなこと」の一歩を踏み出した夏。 最近夜にな…

深い孤独とやわらかな愛情 一度は読んでおきたい よしもとばなな 著 『キッチン』

はじめに こんにちわ、さっちーです! この間友人と話しをしていた時に、友人が「よしもとばななさんのキッチンにすごく救われた」と話をしていて、そういえば最近キッチン読んでいないなぁと思い、久しぶりにこの本を手に取りました。 今回は有名なよしもと…